講座
最近の血圧下降剤
斎藤 十六
1
,
椎名 富衛
1
1千葉大学医学部第二内科教室
pp.20-21
発行日 1954年4月10日
Published Date 1954/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200713
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高血圧症で動脉血圧が高いのは本症の1つの症候であつて,その他に心,腎,脳などに障害のあることも忘れてはならない.從つて高血圧を治療するには全身的なもの(精神肉体医学的なこと,血圧の亢進それ自体など)と,高血圧に伴う局所的の障害(脉管痙攣や器質的障害などとにわけて方針を立てる.前者には心身の安静等の一般療法,食餌療法,薬物療法,外科的療法が含まれる.薬物療法としては鎭靜剤,血圧降下剤を用いるが,最近数年間に血圧降下剤の研究はかなり著しい飛躍をとげ,新薬に関する薬理学的並びに臨牀的研究は續々として発表されている.
Wilkins(1952)は血圧降下剤の種類を次のように分類した.
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