書評
—伊豆 忍 著—結核に打克つために/—緒方富雄 監修—手術
pp.59
発行日 1953年7月10日
Published Date 1953/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200560
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著者はジヤーナリストとして活躍した経験を持ち,現在国会図書館に勤務している.本書は著者の鬪病生活を土台として書かれたもので,著者が病床にあつたとき,このような本があれば,どんなによかろうと思つた体験を生かして,それにフイツトするようなものを書き上げたものである.從つて本書は結核に惱む病者へのこよない贈りものであると共に,患者に接し,またそれを看とる者への勵ましの書でもある.
著者は思わざるに結核の発病を知つた.そして結局は成形外科手術を受け,再起したのである.それらの経過がたくまざる筆致で述べられている.東京医大外科での闘病生活がジヤーナリストらしい筆致でよく描かれている.
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