講座
離乳指導の技術
内藤 壽七郞
1
1日赤中央病院小兒科
pp.14-18
発行日 1952年5月10日
Published Date 1952/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200275
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吾国の乳兒死亡は59.8となり昭和10年の107.1,昭和11年の117.2に比べて半数になつて来た。この乳兒死亡低下の原因は主として肺炎と下痢腸炎の死亡が減つた為であるが,殊に下痢腸炎による死亡は著しく減つて来ている。吾国小兒科医も近年消化不良中毒症の患者が激減したことを強く感じている。このような下痢腸炎死亡が減つて来たと云うことは従来下痢腸炎死亡乳兒が多く生後半年以後のものであつただけにつまりは離乳期乳兒の栄養法が段々と改善されて来たことを意味する様に思う
併しこれを米国のそれと比較する時,出生1000につき吾国では下痢腸炎の死亡が,昭和24年に9.9 昭和25年に8.2であるのに対し米国では既に昭和22年に1.5と云う数字で示されている。改善されたとは云えまだまだよくする余地が多い。
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