講座
下痢
坂本 秀夫
pp.34-38
発行日 1951年7月10日
Published Date 1951/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200111
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下痢とは水分を多量に含む水樣便或は泥状便を排便する場合を云う。この際,通常排便回數も増加する。
健康者では,小腸に於て大部分の榮養素の吸收が行われ,大腸に於ては主に水分の吸收が起るものである。病的に,種々の腸管刺戟物質により或は腸管支配神經の變調により或は腸管病變部の過敏性等によつて腸壁の運動が促進して,大腸特に其の終末部に於ける腸内容の通過が促進されることと,腸壁の病的變化による腸粘膜分泌機能亢進と水分吸收障碍とによつて下痢が起る。
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