口繪
積雪地帶の保健婦
濱谷 浩
pp.3-8
発行日 1951年2月10日
Published Date 1951/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1662200026
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
雪で名高い新潟縣高田市は11月半ばから陽春4月まで晴天に惠まれることも稀で23ヵ月は丈餘の雪に家々が埋もれ強い濕氣の中で通風採光まゝならず,結核,眼病,皮膚病等高い罹患を示している。この惡條件から市民の健康を守る保健婦の任務はまことに重大で又想像以上の困難を伴つている。人口40000戸數7700戸ときけば小さな町のようにも思われるが鐵道沿線に長く延びた商家街と大きな城趾の四圍に散在する家中(カチユウ)屋敷の巡廻は雪中容易な業でない。雪晴れの日は多忙で軒まで積まれた雪の壁の間を縫つて家庭訪問に出かける。
Copyright © 1951, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.