連載 医のなかの想い—ドクター“のぞみ”の院内日誌・16
病院の外の白衣
小笠原 望
1
1高松赤十字病院第1内科
pp.408-409
発行日 1988年4月1日
Published Date 1988/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661923136
- 有料閲覧
- 文献概要
日置(へき)さんはいつも元気である.かつては箱根駅伝を走ったというスポーツマンで,運転をしながら助手席の私に「先生,医者という仕事は本当に大変やなあ…」と途切れることなく話しかけてくれると,こちらの心もついつい弾んでくる.
へきさんは1昨年から病院の公用車の運転をしており,病院の救急車(セシール号,ちなみに血液センターの移動採血車はのぞみ号)の運転もする.私は車はだめで,へきさんのように運転のうまい人はあこがれである。救急車の時のへきさんのハンドルさばきは,私から言わせるともう神がかりで,私は助手席で「それ〜,いけ〜」と不謹慎にも興奮してしまうのだ.
Copyright © 1988, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.