ちょっと一言 総婦長のつぶやき
                        
                        
                
                  
                  
                  
                  
                            
                                    
                                    
                                    
                                    
                            
                            
                
                
                
                            
                            
                  
                            
                                
                            
                        
                
                
                
                            
                        
                
                
                            
                            
                            
                  
                            
                                    
                                    いま,私たちは燃えています
                                    
                                    
                            
                            
                        
                
                
                            
                            
                                
                                    
                                        
                                            
                                                西山 和子
                                            
                                            1
                                        
                                        
                                        
                                        
                                            
                                        
                                    
                                
                                
                                    
                                
                            
                        
                
                
                
                  1国立療養所西香川病院
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                
                            
                            
                        
                
                            
                            
                        
                
                pp.1281
                
                
                
                  
                  
              
              
              
                  発行日 1985年11月1日
                  Published Date 1985/11/1
                
                
                
                DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661923057
                
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- 文献概要
 
昭和58年5月1日.この日は私たちにとって特別の日であり,病院中の人が,そして地域の人が興奮した日であった.それまで西讃・東予地方の結核医療の拠点となってきた国立三豊療養所が,時代の推移と地域の医療需要の変化に答えて,この地方における老人医療のセンター的役割を果たすべく,装い新たに国立療養所西香川病院としての出発を印した第1日であった.この新病院はまた,“讃岐砂漠”と呼ばれた水の乏しい香川にとって,生命をつなぐ水瓶である大切な池を,関連ある1市7町が今後への期待と引き換えに一部を埋め立てて建てられた,池の中に立つ希望のシンボルである.
以来丸2年.随分いろいろの八々が訪れた.聴診器を当てる所が見つからない程ピップエレキバンをはり,農作業をしても腰が痛くならない薬をくれと外来を訪れた人.人との交流の回路が途絶えてしまい,途方に暮れてしまうような慌惚の人.たった1行の孫への手紙を書くのに,いつ書き始めたのかを忘れる程の時間をかけなければ書けない人.そして,心にひどい脱水状態を来して,人間性が枯れてしまいそうになった人.本当に様々であり,病院内の看護だけでは到底対応できないケースと場面の連続であった.
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