グラフ
難病とは何かを問う—ベーチェット病と闘う青春を描いた映画“太陽は泣かない”
pp.222-225
発行日 1976年3月1日
Published Date 1976/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922569
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突然 原因不明の難病・ベーチェット病にかかった1人の青年が 失意のどん底の中でもがき苦しみながら やがて目的に向かって力強く生きていこうと決意するまでの姿を描いた映画“太陽は泣かない”(監督・飯塚二郎)が公開され 話題を呼んでいる.
この映画は ベーチェット病患者が中心となって結成した日本福祉映画協会(代表・笹崎裕)が企画・制作した作品で 主人公・中原潤の生き様を通して 社会から疎外されて困難な生活を強いられている難病患者・家族の実態を描き 難病とは何かについて社会の正しい理解を訴えている.ただ単に涙や告発や病気の映画でなく 病気を契機として次々と発生してくる赤裸な人間関係や社会的差別の現実の中から 医療と福祉の在り方 さらには人間としての生き方をも問うものとなっている.
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