連載 症状の起こるメカニズム[観察のポイント]・9
運動麻痺
橋本 信也
1
,
西山 悦子
2,3
1東京慈恵会医科大学第3内科
2ライフプランニングセンター
3健康教育サービスセンター
pp.844-847
発行日 1989年9月1日
Published Date 1989/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922351
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運動麻痺の病態生理
運動麻痺とは大脳皮質,脊髄,末梢神経の障害によって起こる筋力低下のことです.筋疾患そのものによる筋力低下を含めることもあります.
運動の神経路motor pathwayは錐体路pyramidal tractといわれ,大脳皮質の運動中枢に始まり,内包internal capsuleの後脚を通ります.内包では神経は前から後に,顔面から下肢の順に配列していて,そのさらに後を知覚路が通ります(図1).
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