連載 症状の起こるメカニズム[観察のポイント]・8
意識障害
橋本 信也
1
,
西山 悦子
2,3
1東京慈恵会医科大学第3内科
2ライフプランニングセンター
3健康教育サービスセンター
pp.732-735
発行日 1989年8月1日
Published Date 1989/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661922327
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意識障害の病態生理
意識とは自分自身と周囲の状況に気づいている状態といわれます.意識レベルを支配している部位は,脳幹の網様体賦活系であると考えられています.脳幹網様体賦活系を図1に示しますが,この経路は脳幹を上行し視床に達し,さらに大脳半球に広範に線維を伸ばしています.また同時に感覚系との関連も密接にあります.
したがって意識障害は,広範な大脳皮質の障害や視床下部・脳幹網様体,特に中脳および後部視床下部を中心とした病変によって起こります.
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