連載 自立のための援助論—セルフ・ヘルプ・グループに学ぶ・7
失った声,再び—喉頭摘出者の会
久保 紘章
1
1四国学院大学
pp.90-95
発行日 1987年1月1日
Published Date 1987/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661921625
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人は,人生の中で出会う様々な苦悩や悲しみや喪失をどのように乗り越えていくのだろうか.最近そのようなことをしきりに思うようになった.こういった問いに対して,たとえばキューブラ・ロスのように「死にゆく人々」の死の受容過程や障害児を持つ親の「障害受容」過程などの研究がある.
科学していくこととその人自身の固有な体験との残酷な乖離があることを感じる.しかし一方で体験を言語化していく作業は,もう一人の人への理解の架橋となる可能性を秘めているとも思う.
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