母 眞田清子さん 娘 知子さん

「高校で進路を決定する時，消去法でなりたくないものを消していったら，最後に残ったのが“看護”だったというわけ．看護婦だけにはなりたくない，と心に決めていた一時期もあったんだけど，ね？」知子さんがいたずらっぽく笑ってお母さんの顔を見る．「私はもう，この道30年ですが，私が不消化のままにしてきたことを，この人はしっかり吸収しながら進んでいる，といった感じなのね．その点うらやましいと思います」

母が娘を見る目ではなく，先輩が後輩を観察している目だ．