ちょっと一言 総婦長のつぶやき
芸の道と専門職
寺島 敏子
1
1諏訪赤十字病院看護部
pp.805
発行日 1984年7月1日
Published Date 1984/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920825
- 有料閲覧
- 文献概要
ある会議のさ中,伊那市に住む友人のお兄様が病院にみえて是非面会したいという.会議を中座して看護部に戻ってみると,白髪のちらほら交った年配の男性が懐しさいっぱいという感じで待っておられた.
この方には忘れられない思い出がある.この方の結婚式に看護学校を卒業して間もない私と,同級生の妹さん,そしてHさんの3人で謡曲の“高砂”を謡い,仕舞いを舞ったのである.当時田舎では,このような席でお年寄りが謡をするのはともかく,若い女性のそれは珍しく,ちょっとした話題になったとか.実直で人のよさそうなこの方と話をしているうちに昔が懐しく思い出された.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.