リハビリテーションQ&A・2
〈障害の受容〉とはどういうことか
荻島 秀男
1
,
近藤 光子
2
,
渋谷 美枝
3
,
星川 仲子
4
1高島平整形外科
2養育院付属病院
3虎の門病院看護教育部
4国立小児病院
pp.577-580
発行日 1984年5月1日
Published Date 1984/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920778
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恥の文化の中での受容の困難さ宗教的背景の少ないことも問題
渋谷 〈障害の受容〉ということを考えてみるとき,昔は障害者を座敷牢とか家の中で,ほかの人の目に触れさせないようにしていたことがあったということを聞きます.日本人の気質というか,日本の土壌が,そこに影響しているのではないかと思います.
例えば脳外科の脳卒中の発作後のリハビリテーションで,そろそろ院内の散歩を行い,それから院外の散歩に出て買物の練習をしてみたり,外出・外泊を試みるという1つの過程があるのですが,‘外泊中に散歩をしてきましたか’と,帰られてからうかがいますと,一歩も出なかったという方もいらっしゃるんですね.その方の中に恥ずかしいという気持ちがあるのかどうかわかりませんが,なかなか外に出ていかないということが,その意識に影響を受けているのではないかと思うのですが.
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