糖尿病Q&A・9
経口薬治療
池田 義雄
1
,
森 三枝子
2
1東京慈恵会医科大学
2東京慈恵会医科大学付属病院
pp.1417-1420
発行日 1983年12月1日
Published Date 1983/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661920028
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経口血糖降下剤の適応使ってよいケース,使ってはいけないケース Q 食事療法を行っていた年輩の患者さんから,‘私にも,糖尿病が治る薬をください’と真剣な顔で訴えられたことがありました.その方は糖尿病の経口剤を風邪薬か何かのように考えていたようですが,経口剤の適応がどういう場合にあるのか,どういう場合に使ってはならないのかなどについて,初めにお話してください.
A 経口血糖降下剤の適応症例というのは,糖尿病の基本治療である食事療法,運動療法によっても血糖のコントロールが十分になされ得ない例で,しかも非肥満の例です.太っている人には経口血糖降下剤は原則として用いません.太っている人はその肥満を是正することが第一義的な治療目標になります.
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