NURSES' VIEW
望まれるホスピスケアの広がり
石森 携子
1
1淀川キリスト教病院内科
pp.865
発行日 1983年8月1日
Published Date 1983/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919910
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ホスピスは,中世の初めヨーロッパ西部を中心に,修道院において何人にも扉を閉ざすことなく,死にゆく人だけに限らず,病める人,疲れた旅人に対して必要な休息と,よい食事と,清潔で暖かい衣服と寝床を与え,死に至るまであたかも家族の一員のように看護をしたことにその源があります.
今や,医療は急激な発展を遂げていますが,それに反して,看護面においては様々な点において遅れをとっているといっても過言ではないかと思われます.医学の先進国である欧米諸国に比べても,我が国の医療は決して劣ってはいませんが,看護の面においては,今こそ奮い立たねばならない時にきていると思います.特に治癒することから見放されている患者さんのケアについては,ナースがその中心になる必要があります.
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