ベッドサイドの看護
急性心筋梗塞後消化管出血を起こした患者への援助
関口 利子
1
,
長浜 正江
1
,
田村 あけみ
1
,
長瀬 誉
1
,
多胡 侑子
1
,
吉野 久江
1
1群馬大学医学部付属病院集中治療部
pp.311-315
発行日 1983年3月1日
Published Date 1983/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919812
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はじめに
当院集中治療部は,1980年に開設され,ICU,CCU,RCUが併設されている.
急性心筋梗塞は,重篤でしかも適切な処置が行われない場合は,致命的な合併症を起こす恐ろしい病気であるが,CCUの発達に伴い,その救命率は年々高くなっている.しかし入室患者にとっては,突然の発症による精神的混乱,臥床を強いられる拘束感,家族からの隔離,救命第一の治療等により,その恐怖と不安は測りしれない.今回私たちは,下壁梗塞と完全房室ブロックにて緊急入院となり,右室梗塞を合併し,加療後11日目に一般病棟に帰室となった直後,ストレスによると思われる消化管出血を起こした症例を経験したので,この患者の精神面に焦点をあて考察を加えてみた.
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