エージング・レポート イギリスの老年医療見てある記・2
老年医療のモデリレ的病院でのケア
青木 信雄
1
1堀川病院老年科
pp.226-228
発行日 1982年2月1日
Published Date 1982/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919482
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ストップヒル病院老年科はイギリス老年医療のモデル的存在
グラスゴーは人口約80万,イギリスでは4番目に大きい都市です.市街地には産業革命以後の繁栄の名残りをとどめる黒く煤けた建て物が立ち並び,所々に30階建てくらいの高層アパートが建っています。日本の大阪に似た印象の商工業都市で,労働者が多い街です.しかし戦後,造船や重工業などの主要産業が軒並みに斜陽化するにつれて街全体がさびれつつあり,人口流出が続いています.
街を歩いていても道路の清掃が行き届いてなく,犬の糞やポテト・チップの紙袋などが散らかっているうえ,天気の悪い日が多いので,1年の約3分の2は道路がぬかるみ,じめじめしている感じです.近年は失業率も高く(それも若い人に高い),人々の心も荒んでいるようで,建て物の壁や塀は落書きで汚れ,公共建造物の入口なども荒らされ,数少ない公衆電話ボックスも使えないものが多い状態です.
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