看護ミニ事典
脳死/肝臓移植
福間 誠之
1
1京都第一赤十字病院脳神経外科
pp.897-898
発行日 1980年8月1日
Published Date 1980/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661919032
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近年の医療技術の進歩により,以前ではとうてい助からないと思われたような重症の症例も救命されるようになったが,一方では,心臓は動いているが他の生体反応が金く認められないという,生と死の中間とでもいえるような状態がみられるようになった.これが脳死である.昔から死の判定は呼吸停止,心拍停止,瞳孔散大および対光反射の消失でもって臨床的に判断していたのであるが.1968年心臓移植が行われるようになり.このためには心臓は十分な機能を保持したものでなければならず,心拍停止をきたしたものは使えないため,脳は死んでいるが心臓だけが動いている脳死が注目されるようになった2).
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