グラフ
発作のうらにある悩みをじっと聞くことから……—国立相模原病院アレルギー病棟の看護
岩下 守
,
本誌編集室
pp.1242-1247
発行日 1979年12月1日
Published Date 1979/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918829
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喘息発作が起きる.激しい呼吸困難がくる.痰がつまる.チアノーゼ症状になり,時には意識がなくなるほどの苦しみに襲われる.発作が1分か2分で治まるものならまだ耐え得よう.しかしそれが1時間,2時間,そして何日も続くことさえある.
発作がなければ全くの健康体.けれどいつ発作が襲ってくるかわからない身は,まるで時限爆弾をかかえて生きているようだ.今晴れていても天候が崩れそうになると発作が頻発する.ちょっとした気圧の変化,タバコの匂い,シャンプーの香り,健康な人には香ばしい花の香り,木の香でさえも発作をさそう.もちろん香水をつける看護婦など1人もいない.
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