特集 看護士の役割を考える
看護士成立の歴史的状況とこれからのあり方
矢野 真二
1
1町田市民病院神経科
pp.131-134
発行日 1978年2月1日
Published Date 1978/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661918319
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はじめに
私は‘看護士成立の歴史的状況と,これからのあり方’から,看護士の役割について考察を加えてみるつもりだが,いったいどのような取り組み方をしていけばよいのかと,少なからず戸惑ってしまっている.しかし,看護士の役割といった=男性によって果たされる看護の機能=を考える以上は,‘精神科看護’といった一定のわく組みを前提にして,その中で考えていくことが妥当であろうと思われる.
それにしても,果たして“看護士独自の役割”を,見つけ出すことができるのであろうか.また独自の役割を見つけ出すことによって,精神科看護の役割機能にどのような意義をもたらすことができるのであろうか.更に,現在“看護士独自の役割”をあえて考えなければならない精神科看護の状況は,何を語ろうとしているのか.私はそれらを,看護士が成立してきた歴史的状況をとらえながら考察してみようと思う.
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