ベッドサイドの看護
看護問題解決のための方法論—点滴に不安もっていたを患者の1事例から
岡田 幸子
1
1三重大学医学部付属看護学校
pp.694-698
発行日 1976年7月1日
Published Date 1976/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917919
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はじめに
看護の対象は人間であるといいながら,人間関係を土台にした働きかけをすることはなかなか難しい.それは医師から指示された治療処置を定められた方式によって操作する手技的レベルで,一方的に病人に実施するということが,長い間ほとんど習慣的に看護の中心的活動となっていたからである.
トラベルビー女史の考え方によれば,‘看護は看護する者とされる者とが共通の目標に向って協力していく関係である.共通の目標は,お互いのかかわり合いの過程で確認されてくるものである’とされているが,私は,これらの理論に基づいて,病人がある医療過程を通る際に経験する苦悩を最少限にくいとめることができるよう,検討してみたい.
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