特集 プライマリ・ケア医/危機一髪 日常診療で困ったら
再診・治療の危機一髪
点滴が必要だが,持続点滴ルートが確保できない!
川村 亮機
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1医療法人金森会 金森医院総合診療科
キーワード:
超音波ガイド下静脈穿刺法
,
内頸静脈
,
大腿静脈
,
鎖骨下静脈
Keyword:
超音波ガイド下静脈穿刺法
,
内頸静脈
,
大腿静脈
,
鎖骨下静脈
pp.390-392
発行日 2006年5月1日
Published Date 2006/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100294
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問題の焦点
日常診療において,緊急時には末梢静脈ルートがすばやく,そして確実に確保されなければならない.しかしながら,時に末梢静脈穿刺困難例に遭遇する.とくに高齢の女性で体質的に静脈が細く,かつ過去に繰り返された静脈穿刺でつぶれている場合は,穿刺に無駄な時間を費やす.したがって,このような場合は高カロリー輸液のためではなく,静脈ルート確保のために内頸静脈,大腿静脈,鎖骨下静脈穿刺が選択される.
問題解決の糸口
緊急に静脈ルートを確保する場合,鎖骨下静脈の盲目的穿刺では時にいろいろな合併症(気胸,胸管損傷,動脈穿刺による血腫・血胸・縦隔血腫など)1)をきたす.そこで,これらの合併症を避けるために,超音波観察下に穿刺針と静脈を確認しながらカテーテルを挿入する方法を開発した2~5).
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