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開発中の超音速機,他
pp.57
発行日 1970年12月1日
Published Date 1970/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917695
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イギリスとフランスとが共同で開発している超音速機コンコルドは,1万8千から2万メートルという高空を飛ぶので,現在の高度1万1千メートル程度を飛んでいる飛行機とは異なったいろいろな問題に直面する。
たとえば,宇宙線を身体にあびるとか,客室内のオゾンの量,あるいはほんの小さな破損が乗客を気圧の低い外気の環境にさらしてしまうといった問題である。宇宙線の例をあげれば,北極経由でヨーロッパから日本へ毎週旅行する乗客は、吸収された宇宙線の量を計る記録計を,飛行機に乗るたびに携行することになるだろう。というのは,北緯あるいは南緯60度をこすと,宇宙線の量がふえるからであり,一年間に0.5remとされている許容量をオーバーすることになるからである。
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