ひろば
♪理学療法士は幸せを売る専門職♪
奈良 勲
1
Isao NARA
1
1広島大学
pp.1377
発行日 2023年11月15日
Published Date 2023/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1551203262
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対象者が豊かになることを支援する
保健・医療・福祉領域において,保健関連専門職(allied health professions:AHP)が担う職務に共通性と独自性とがあるのは言うまでもない.つまり,対象者の多種多様なニーズに対して単独の専門職だけで応えることは不可能であり,相互の専門職の協働作業が必要なことは常識的なことであろう.
AHPの一翼を担う理学療法士も,対象者への特定の介入効果を上げて貢献することが求められる.臨床現場における外科医と理学療法士の相違点を考えると,前者は原則的に1回の手術で病態の根源の治癒もしくは修復をしようとするのに対し,理学療法の介入は反復してその効果を加えることである.しかし,この双方の原則的アプローチにも例外があり,外科的介入でも複数回実施することもあり,それとは逆に1回の理学療法介入によって痛みの解消や関節可動域制限に対処可能な症例もあることを筆者自身体験している.
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