ものがたり日本病院史・2
施薬院と悲田院
大熊 房太郎
pp.80-83
発行日 1969年5月1日
Published Date 1969/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917601
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前回は,わが国の病院の起源について述べたが,その要点は次のようなものであった。
①従来からの通説では,飛鳥時代の初期──推古天皇の元年(西暦593年)に,聖徳太子が難波の荒陵に四天王寺を建立した際,それに付設したという療病院が日本の病院の起源である…とされている。しかし,この療病院について記述した文献の信葱性にはかなり疑わしいものがあるので,世にいう「聖徳太子の療病院」は伝説上の存在ではないか…と考えられる。
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