特集 看護技術を考える
武谷先生に聞く
技術とはなにか
武谷 三男
1
,
川上 武
2
1立教大学理学部
2杉並組合病院
pp.14-24
発行日 1968年6月1日
Published Date 1968/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917478
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方法論はなぜ必要か
川上 戦後の医療技術の革新と平行してアメリカ的看護が導入された時に,医学と看護は車の両輪だといった単純な比喩的な理解がもち込まれ,看護婦さんの方では,その命題に従って看護学を充実させようと非常に努力して来ているわけです。しかし戦後20数年たった今日でも,看護学とは何かということになると,まだはっきりしてないわけです。
戦後東大に衛生看護学科ができたことが,外側から身分づけることとなり,現実に基礎をおいて,その学問的な体系をはっきりさせる動きは弱かった。むしろアメリカでこういうふうに言ってる,ああいうふうに言っているという紹介が主になり,それが看護と医学は車の両輪だというような言い方に輪をかけたのではないかと思います。
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