ベッドサイドの看護
医療に対する不信感をもつ患者の看護
雨宮 昭子
1
1国立療養所中野病院看護部
pp.265-269
発行日 1975年3月1日
Published Date 1975/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917203
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はじめに
近年抗結核剤の発達によって,喉頭結核および腸結核はほとんど見られなくなった.本症例は肺結核でありながら3年間も結核と診断されず,その結果喉頭結核および腸結核を合併し,医療不信に陥って入院してきたケースである.入院して病状の好転とともに医療に対する不信感がとれたかに見えたが,突然の大量喀血,しかも18日間にわたる喀血を繰り返し,その上鼻出血を併発して,喀血に対する強度の不安と医療に対する不信感を再び抱くようになった.この患者をどのように看護してきたか,その経過をここに発表する.
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