ベッドサイドの看護
胃切除術後に症状精神病を併発した患者の看護
竹本 恵美
1
1愛媛県立新居浜病院内科・外科混合病棟
pp.79-83
発行日 1974年1月1日
Published Date 1974/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916926
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人間は,疾患に罹患するとそれによって何らかの精神的な影響を受けるものです.すなわち,体から心に働きが及ぶわけです.また一方,精神的なものも疾患の発病や経過,予後に何らかの影響をもたらします.体から心に,心から体に影響が及び,心と体はともに関連し合っているといえます.私たちが風邪をひき少々の発熱くらいで勤務を休み独り寝ている時でも,何といえない寂しさにおそわれることがあります.ここに紹介する患者は,胃の調子が悪く,診察を受けると手術の必要を言われ‘癌’ではないかという不安が消えず,胃切除術後に症状精神病を併発したものですが,この例を中心に,症状精神病患者の看護について考えてみたいと思います.
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