マイ・オピニオン
‘看護に規格はない’ということ
吉田 京子
1
1北海道大学医学部付属看護学校
pp.417
発行日 1973年4月1日
Published Date 1973/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916611
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人生はそのままドラマであると言われる.だがその過程のひとつひとつはそれほどダイナミックに動いているわけではない.けれどもその基底にあるものはその人らしくいきいきと生きるということであり,それがそのように展開しない時こそ看護ということの必要性は出てくる.
ところで看護の専門性とか業務の明確化ということが言われるが,問題は何をするのに専門的でなければならないのかということである.私たちにとって小型医術家的な感覚,役割を果たすことが専門性ではないはずである.進歩する医療形態の中で,方法としてはその方向に同調することはあっても,私たちにとって,目的と手段の混同はディスポーザブルナースへの道を早めることになりかねない.
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