ナースと臨床検査・5
髄液検査,胃液検査
寺田 秀夫
1,2
1聖路加国際病院内科
2聖路加国際病院臨床病理科
pp.1620-1623
発行日 1972年12月1日
Published Date 1972/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916525
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髄液検査
髄液は脳室およびクモ膜下腔をみたして,脳および脊髄をおおい,中枢神経系を機械的刺激から保護し,また神経細胞の滲透圧平衡を保ち,中枢神経系の分解不用物質をとり除く働きをもっている.
したがって脳や脊髄の病気や脳脊髄膜に病変があると,髄液の性状に変化が来るわけである.したがって髄液の採取はこれら病気の診断のために行なわれるほかに,脳圧を下げるための排液に,また治療のための薬剤注人や,脳脊髄腔の撮影のために造影剤や空気を入れるために行なわれる。採取法として通常行なわれるのは腰椎穿刺であり,ときに後頭下穿刺法,脳室穿刺法が行なわれる.
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