グラフ
第三世界の医療—多面的に活動する南ベトナム民族解放戦線医療班
pp.58-62
発行日 1971年6月1日
Published Date 1971/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916057
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南ベトナム民族解放戦線は,1960年12月に成立した。それ以来米軍,政府軍と互角に戦いながら,堅固な解放区を建設してきた。米軍,政府軍は解放区にたいして毒ガス,ナパーム弾を含むあらゆる種類の爆弾で連日の爆撃を行ない,地上からは掃討作戦を展開しているが,解放区はいまも発展しているという。解放軍の医療班は傷ついた兵士の治療だけでなく,無差別攻撃によって傷ついた村人の治療,伝染病の予防,健康管理の指導と,その活動はきわめて多面的である。彼らは敵の兵士の治療さえ行なう。しかも脳外科手術を行なうほどの高い医学水準をもつ。連日の苦しい戦いの中にも若い医師,看護婦の顔からは笑いが消えることはない。
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