特集 看護制度への提言
看護制度を考える—諸外国での経験から
青山 英康
1
1岡山大学医学部衛生学
pp.19-27
発行日 1971年6月1日
Published Date 1971/6/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661916050
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はじめに
看護教育において,いわゆる「新カリ」が実施され,これに沿ってはじめて国家試験が行なわれたのと同時に,保健婦,助産婦教育についても,新しいカリキュラムが採用されました。すでに助産婦教育については,アメリカの実情と最近の動向を紹介しつつ,わが国助産婦教育のあり方を検討して報告しましたし1),保健婦教育についても,今回の「新カリ」の検討過程を批判して,カリキュラム改正の意義とこれに対する対応の方策について論ずるとともに,今後の保健婦教育について検討し報告してきました2)。
これら一連の教育問題での動向は,すでに記した2編の拙文でも指摘してきたのですが,わが国看護制度の今後の方向に重大な影響を与えるものと考えられます。それにもかかわらずきわめてスムーズに,看護関係の教育担当者に受け入れられています。これが現行教育担当者の無関心,無気力のためであるとすれば,重大なことです。
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