特集 医療社会事業
諸外国の医療ソーシャルワーカー
児島 美都子
1
Mitsuko KOJIMA
1
1日本福祉大学
pp.831-835
発行日 1982年12月15日
Published Date 1982/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1401206625
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1969年,筆者がイギリスにおけるMSWの発祥地であるロンドンのロイヤル・フリー・ホスピタルを訪ねたとき,たった1つの病院に30人ものMSWがいるのを目のあたりにしてその数の多さに驚いた.MSW部は,3つに分散し,それぞれが,面接室と事務室をもち,院内にしっかりと根をおろして活動しているようであった.ロンドンの中心街,ベッドフォード・スクエアにあるMSW協会の緑の扉を叩いたとき,協会専任のMSW数人が協会活動に専念しているのにも接した.そのころ,アルマナーのよび名がMSWに改められて間もなかったせいか,病院によっては,消されたアルマナーの文字が,それとわかるように壁にのこっているところもあった.
同じ年訪れたフランス・パリのボアンカレー小児病院では,8人のMSWがいるとのことだったが,チーフのMSWを除いては,きまった曜日に外から来るらしく,それぞれの部屋のドアの横に「ミセス○○は何曜日の何時から何時まで来る」と表示してあるのを見た.
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