Ⅱ.実地に見た各施設の看護
活発なボランティア活動—《サンタ・クララ病院》
園部 梅
1
1東京厚生年金病院
pp.36-37
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913344
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清潔なサンフランシスコの街
6月3日土曜の午後ユナイテッド航空257便でシアトルを出発。機は一路サンフランシスコに向い,同日夕方,暮れゆく山々を見ながら無事目的地に着陸した。広大なこの土地では鉄道が日本のようにあちらこちら走っておらず,旅行はもっぱら飛行機であることを知って驚きました。
翌日の日曜日,私は昨夜フロントで聞いておいたので他の人の妨げにならないようそっとホテルを抜け,あまり遠くないチャイナタウンの近くにあるカトリック教会のミサにあずかるため,友人と二人で出かけました。静かな御堂の中で神父様のお話を聞いておりますと,ここがサンフランシスコであることを忘れてしまいそうでした。そして朝の澄んだ美しい街を通りながら,なぜアメリカの街はこんなにも美しいのか知ることができました。それは夜の間に街の掃除が行なわれ,朝までに終えて日中はチリ一つない清潔な状態を保っことができるからでしょう。早朝までその職にある人は,その担当区域を一生懸命に掃除して,道行く人びとも,たばこの吸いがらや紙くずなど捨てる人は誰もおりません。自分の街を愛し大切にするこの精神をぜひわが国でも修得し,子女をしつけなければならないと思いながら,ホテルに帰り朝食の時皆に話しました。
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