医学と看護・10月のテーマ
乳幼児肺炎の看護
鎌田 美雪
1
1札幌医科大学付属病院小児科
pp.53-56
発行日 1967年10月1日
Published Date 1967/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913310
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肺炎はかつては,小児疾患のうちでしばしば遭遇する予後の相当に悪い疾患であったが,特に戦後ズルファミン,ペニシリン,その他抗生剤の導入などによって,死亡率は減少を示しつつある。しかしその反面,抗生物質耐性菌の出現,菌交代現象,ウィルス性肺炎の出現など新しい問題も生じてきた。
肺炎は気管支肺炎,大葉性肺炎などと解剖学的所見によって分類されるが,最近はそのことよりも,原因菌がなんであるかのほうが重要な問題となった。原因菌としては,肺炎双球菌が最も多いが,その他連鎖球菌,ブドウ球菌,ビールス,真菌によるものなどがあげられる。そのなかでも抗生物質に耐性のある黄色ブドウ球菌や,ビールスによる肺炎が注目されている。
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