医学と看護3月のテーマ
血清肝炎
上野 幸久
1,2
1自衛隊中央病院内科
2東大
pp.51-55
発行日 1967年3月1日
Published Date 1967/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661913074
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I.定義
血清肝炎とは,肝炎ビールスが非経口的に,つまり輸血あるいは注射などによって人体内に入り,主として肝臓を障害することによってひきおこされる病気をいう。
肝炎ビールスには,A,Bの2種があることが知られており,血清肝炎ときわめてよく似ている流行性肝炎は肝炎ビールスAの経口感染によって起こる病気である。これに対し,血清肝炎はビールスBのみならず,ビールスAの非経口的感染によっても起こり得るとされている。血清肝炎の同義語としては血清黄疸,輸血後肝炎,注射器肝炎,予防接種後肝炎という名称も一部に用いられている。
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