ルポ
精神衞生研究所を訪ねて
染谷 邦雄
pp.129-130
発行日 1953年11月15日
Published Date 1953/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912510
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図書室のような靜けさ
真新しい建物であるクリーム色にぬられた平家は周囲の緑と美しい調和を保つている。昭和27年4月に開所だというから,まだ1年半しかたつていない。玄関を入つて左右をみとおすと,心理学部,生理学形態学部,優生学部,兒童精神衞生学部,社会学部といつた掲示板がドアーの上につきでているだけ。ひつそりとしてしずまりかえつている。どの室も机が窓に向い,本棚がならんで,研究室というよりは図書室といつた感じだ。
兒童精神衞生学部を訪ねる。片隅では,研究員と研究助手でもあろうか,若い人が話しこんでいる。
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