統計
結核患者
西 真楠
1
1厚生省統計調査部
pp.1
発行日 1964年7月1日
Published Date 1964/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912288
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わが国における結核罹患者の状況を把握するため,昭和28年にはじめて結核実態調査が行なわれ,以来5年間隔で昭和33年,昭和38年と3回実施された。これらの3回の調査結果の年次推移をみると上図のごとくであり,すべてが好転している。医師の指導を要するもののうちでは医療を要するものが目立って減じ(第1図),昭和38年では203万で,前回33年より100万も減っている。これを年齢でみると第2図のごとく各年齢ともに減ってはいるが,老年層で減る度合が弱い。また,肺結核では空洞のあるものの減少もはなはだしい(第3図)。しかし,医療を要するもののうち,現在自分が結核であると自覚しているものは1/3にすぎないのである。なお,既往症も含め肺結核の所見のあるものは人口の14.9%,1,426万と推計されている。
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