脳外科患者の看護法
第1章 意識消失患者の看護
陣内 伝之助
1
,
松本 圭蔵
1
,
桂田 菊嗣
1
,
野田 寬治
1
1大阪大学医学部第2外科
pp.36-39
発行日 1964年4月1日
Published Date 1964/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912207
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意識消失という状態は,大脳の機能が全般的に抑制され,反射機能以外はあらゆる刺激に対して正しい判断・認識・応答ができなくなった状態をいう。正常な状態から完全な意識消失(Coma昏睡)に至るまでの間には,軽い錯乱状態(Confusion)から,ウトウトとした状態(Lethary嗜眠または傾眠)大声で呼ぶとやっと返事をする状態(Drawsiness,昏蒙),鋭い強い痛みのみに顔をしかめたり,手足を動かすような反応を示すもの(Semicoma,半昏睡)までのいろいろな意識障害の段階がある。
意識消失ないし障害を起こす原因には次のような疾患が考えられる。
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