特別レポート
台湾の無医地区をゆく—医療協力活動に参加して
高田 洋子
1
1京都府立医科大学付属病院
pp.34-38
発行日 1964年2月1日
Published Date 1964/2/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912139
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これは,キリスト教の福音の精神によって,人間は国境を越えて皆兄弟であるとの確信にもとづいてなされた活動であって,台湾滞在中は,台北中華Y・M・C・A医学協会の行なっている無医地区診療を協力して行なうこと,同医学協会所属の医師ならびに看護婦,学生ら医学関係者の方々と信仰による交流親善を行なうこと,また,台湾医学協会を訪問して医師および看護婦,学生としての学問的交流を行なうことの外,すでに同地に赴きらいの治療を行なっていられる犀川医師ならびに安藤看護婦の仕事を精神的に援助することを,主な目的といたしました。
ことに,無医地区診療協力活動にあたっては,日本,中華民国あわせて30名の医療班が,今なお,近代医学の恩恵を受けることができずに病に苦しんでいる人の多い花蓮縣光復地区に赴き,特に山地同胞の方々(以前に高砂族あるいは生蕃などと呼ばれた人々)を対象に,7日間無料診療および公衆衛生活動を行ないました。
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