統計
傷病の治療
西 真楠
1
1厚生省統計調査部
pp.1
発行日 1964年1月1日
Published Date 1964/1/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661912104
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本誌前々月号では国民の傷病についてふれたが,今回は,国民が傷病になったときの治療の状況を,昭和37年10月の国民健康調査からみてみよう(ただし,第4図を除く)。
それによると,傷病になっても,ただ日常の業務を休むだけで特に治療しないものが全傷病の約2%ある(第1図)。治療をした傷病のうちの約9%は2種以上の治療方法を併用しており,その併用した治療方法をそれぞれ1件と重複して計上した治療件数の延べ総数について,治療の方法別構成をみると医師・歯科医師の売薬が大部分を占めている(第2図)。ちなみに,傷病件数のうち医師・歯科医師にかかった傷病件数を示せば約60%である。そして,その治療は医療保険で行なうものが大部分である(第3図)。なお参考までに昭和36年度に国民全体で使った医療費を示せば,総額5462億円で,国民ひとり当たり5,792円となっている(第4図)。
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