特集 小児看護のこれからの問題
小児精神身体医学のはなし
高木 俊一郎
1
1九州厚生年金病院小児科
pp.23-27
発行日 1962年10月15日
Published Date 1962/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911744
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毎朝,頭痛を訴えてぐずぐずしている子どもがあった。母親は,これはきっと悪い病気でだんだん知能がおちてゆくかも知れない,と心配して医者にみせたが,どうしても原因がはっきりしない。そう悪い病気でもなさそうだというので,ともかくアスピリンが投与された。
一方学校の先生は,今までもむずかしい問題にぶつかると,“頭が痛い……”と訴えることがよくあったので,きっとサボろうとしている—と思われたのだろうか,ひどく叱ったり,おどしたりしたようである。先生から叱られた後,頭痛はますますひどくなり,ご飯ものどを通らなくなってしまった。
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