救急処置講座・6
熱傷・凍傷の救急処置
島田 敏雄
1
1東邦大学医学部第1外科
pp.62-64
発行日 1962年3月15日
Published Date 1962/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911589
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I.熱傷について
近年,各種産業の飛躍的発展に伴ない,産業災害としての熱傷は増加の一途をたどり,甚しきは死にいたるものから,幸い一命を全うしえても,あとにのこされた機能障害と醜形とにより社会復帰を危ぶまれるものあり,また日常生活においても,いわゆる火ぶくれ程度の熱傷は,我々のしばしば身近に経験するところであり,これらに対する初期治療が,その予後に重大なる影響を及ぼすことを思えば,早期における適切な処置の必要性が痛感される。
特に重症熱傷において,時に致命的結果をきたす二次シヨツクの予防を中心に,以下熱傷の病態生理,救急処置の大要をのべたい。
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