Report 患者附添をどう考える—そのプラス・マイナス
看護心理からみた附添/看護管理からみた附添/現場看護婦からみた附添/小児科医からみた家族の附添について
松村 康平
1,2
,
関 光
3
,
三浦 規
4
,
平井 信義
5
1お茶の水女子大学
2看護心理研究会
3東京女子医大病院
4日赤中央病院小児科
5お茶の水大学
pp.23-30
発行日 1962年1月15日
Published Date 1962/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911543
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看護は,人間関係を発展させる活動の一つである。看護者は,診療の補助も療養上の世話も,患者を主体として人間関係が発展するように,行なわねばならない。この「患者を主体とする人間関係」の発展に必要ならば,診療の補助や療養上の世話以外の活動も,行なわなければならない。そういう活動として,どんなものがあるだろうか。また,それらの活動を行なうのに,どういう看護者の役割が必要だろうか。ここでは,「附添」の問題も,このような観点から,とらえることにする。
患者の生活
患者は,患者としての扱いを受ける以前の生活を担つて患者となり,患者としての生活を送りながら,患者ではなくなる方向への生活を営んでいる。だから,患者を主体とする人間関係の問題は,患者である以前の生活(過去相)と,患者としての生活(現在相)と,患者としてではなく営まれようとする生活(未来相)とに,関連させてとらえねばならない。
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