講座
RH式血液型の問題を顧る
土岐 謹治
1
1東大病院輸血部
pp.39-42
発行日 1961年11月15日
Published Date 1961/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661911506
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Rh因子発見の歴史
最近,新生児の重症黄疸や輸血副作用の問題などで,Rh式血液型のことが新聞紙上でも取上げられ,一般の注意をひくようになつている。
このRh式血液型は1940年にアメリカのA.S.ウィーナー等によつて発見されたものであつて,彼等は猿の一種Macacus rhesusの血球で免疫した動物の血清がある人達の血球を凝集させ,他の人達の血球は凝集させない事に気づいた。この凝集する血球をRh陽性,凝集しない血球をRh陰性と言い,このようにして分類される血液型をRh式血液型と呼ぶようになつた。
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