口絵 続・写真解説看護技術・5
手術患者の体位
田中 ハルノ
1
1国立東京第一病院手術室
pp.5-12
発行日 1959年8月15日
Published Date 1959/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910901
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手術を行う前に最も大切な患者の体位は,手術の種類,手術の部位,及び年令等に応じてそれぞれ適当な体位を必要といたします.正しい体位をとることは手術を行う上にも,患者の術後の経過をよくするためにも最も重要なことであります.
これらそれぞれの体位をとらせる前にまず患者にその必要性をよく説明して協力を求めます.そして患者の苦痛をできるだけ少くし,術者には手術が行いやすく,手術野がみやすく,患者には無理な体位のために呼吸,循環障害を起さないように注意し,四肢の一部に圧迫のために起る神経麻痺をのこさないように注意いたします.上記の目的を達するためには,手術台の操作に熟練することはもちろん大切でありますが,その他に各種の枕,抑制帯等を工夫し,長時間の手術にも堪られる安定した体位をとることがのぞましいと思います.
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