ナースの作文
気の向くままに,他
田村 幸子
1
1呉共済病院
pp.58-60
発行日 1959年6月15日
Published Date 1959/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910875
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「自然を愛すること」それが人生にどれほど生を与えてくれるか,いつが貴方は私に教えて下さいました。
故郷を後に,大都会である大阪にあつて,いまごろ初めてそれを噛みしめる思いです。
当病院に就職して,ほんの1年にしかならぬのに,目に入る物すべてが幾何的な,直線の直線交叉,人工的なものですから。それに病院を1歩出ようものなら,最初のうちこそ,珍しかつた人波と乗物の波も,その騒々しさは気違い沙汰にしか,見えなくなりました。だからできるだけ病院外に出ないようにしています。
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