Nursing Study・27
人工骨頭による股関節形成
中田 邦彦
pp.23
発行日 1958年1月15日
Published Date 1958/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661910512
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人工骨頭とは金属性ビタリウム及び合成樹脂とメチールカルポネイトにより人工的に製作されたもので,その目的と意義は,関節の運動及び機能障害を正常に営ませるために使用されるという点にあります。そうして現在使用せられている人工骨頭は,トンプソン型であり,円形の頭部頸部及び彎曲せる長い軸より成つています。これは主として股関節形成に用いられるものであり,その他の関節形成には各関節の形態に似せて形造られています。
さて,この人工骨頭による股関節形成は,いかなる時に適応されるかといゝますと,大腿骨頸部骨折の結合不全,大腿骨頸部骨折における結合後の骨頭部の無菌性壊死,股関節の非結核性疾患による強直高度の骨関節炎,ペルテス病,良性腫瘍,マーリーストリユンペルの関節炎,病的脱臼を伴う非活動性結核,陳臼性股関節脱臼に応用されます。
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