特集 戦後十年最近の医学と看護はどう変つたか?
心臟外科の進歩
曲直部 寿夫
pp.35-42
発行日 1955年10月15日
Published Date 1955/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661909928
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I.まえがき
戦後急速に発達した心臓外科は治療医学上に一大革命をもたらしたと云つても過言ではない。我国に於ても数年来この方面に着々として輝しい業績が重ねられていることはすでに衆知の事である。生ける屍として病床に呻吟し,人生の不遇をかこっていた多数の心臓病患者並に其の家族の人達に再び生きる希み,働く喜びを与え得るに至ったのは実に大いなる進歩と云わねばならない。現在までに東京,大阪を中心として日本全国の大病院でこの恩典に浴した人達は千数百名に達するであろう。
竝に現在の心臓外科発展の跡を顧みて現段階に於ける心臓外科の概要を述べ,更にこの部門に於ける着護面の特殊性について記さう。
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